覚せい剤と大事MANブラザーズ

 2chのコピペから

1 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2012/12/06(木)19:51:29.49ID:7qEHITUf

負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと。 鬱になりそうなとき、それが一番マズい。

 この書き込みの替え歌は本当に慧眼だと思う。大事MANブラザーズの『それが大事』が持っている危ういメッセージ性を言い当てている。この曲が大ヒットしてしまうところに、うつ病になってしまう社会的な要因が存在しているのだろう。

 

 『それが大事』の歌詞が持つメッセージ性は、それが社会に広く受け入れられている点において非常に社会的であるにも関わらず、上記のツイートにあるように個人をうつ病に追い込みかねないという点においては非社会的だ。では逆に非社会的とされているにも関わらず実は社会と高い親和性を持っていて、その点では非常に社会的なものは何だろうと考えるとそれは覚せい剤ではないかと思う。

 

 鶴見済が『人格改造マニュアル』で覚せい剤の社会性についてこう書いている。

 まったく不思議なクスリである。まるでこの社会が奨励する人間の資質は、すべてこのクスリのなかに詰まっているんじゃないか、と思えるほど要求に合ったものばかりを次々と生み出すのだ。

 例えば、就職面接の時に要求される積極性、バイタリティ、快活さといった資質はこのクスリ1本ですべて見につくし、受験勉強で要求される集中力・持続力も手に入る。

 第2次世界大戦で各国軍に大々的に活用されたこのクスリは、現代の戦争である受験戦争や就職戦線にも絶大な効果を発揮するし、企業”戦士”などにも必需品となりうる。やはりいつの時代でも、戦争には覚醒剤が合うらしい。

 いや、戦争に限った話ではない。日本の社会そのものが、覚醒剤を禁止しながら、一方ではなぜか覚醒剤が生み出すような資質ばかりを強く強く人々に要求してきた。そんな倒錯も、このクスリを奇妙な位置に押し上げた原因のひとつだ。

 覚せい剤にある社会性、『それが大事』が持つメッセージ性にある非社会性。実は両者は互いの鏡像として存在している。この矛盾を矛盾としない社会に無理があり、その無理の現れの一つがうつ病の増加なのだと思う。